○琉球大学千原地区病原体等安全規則
(令和2年3月10日制定)
改正
令和7年11月4日
 
(目的等)
第1条 この規程は、琉球大学千原地区(以下「千原地区」という。)において取り扱う病原体等の安全管理に関する事項を定めることにより、千原地区における病原体等の保管及び取扱いを安全に行うことを目的とする。
2 千原地区における病原体等の安全管理は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「感染症法」という。)、家畜伝染病予防法(昭和26年法律第166号。以下「家伝法」という。)、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成15年法律第97号。以下「カルタヘナ法」という。)その他関係法令(以下「法律等」という。)の定めるもののほか、この規程の定めるところによる。
(定義)
第2条 この規程における用語の定義は、法律等に定めるもののほか、次に掲げるとおりとする。
(1) 「病原体等」とは、病原微生物、寄生虫及びこれらの産生する毒性物質等、生物学的相互作用を通して動植物に危害を及ぼす要因となるもので、法律等に定めるものをいう。
(2) 「特定病原体」とは、感染症法第6条第20項に規定する一種病原体等、同条第21項に規定する二種病原体等、同条第22項に規定する三種病原体等及び四種病原体等をいう。
(3) 「監視伝染病病原体」とは、家伝法に規定する家畜伝染病病原体及び届出伝染病等病原体をいう。
(4) 「病原体等取扱者」とは、病原体等を取り扱う者をいう。
(5) 「実験責任者」とは、病原体等取扱者が行う実験の責任者をいう。
(6) 「管理区域」とは、病原体等を使用する実験室、検査室、保管室その他の場所をいう。
(7) 「指定実験室」とは、特定病原体、監視伝染病病原体その他別表1に定めるレベル3の病原体等を取り扱う実験室をいう。
(8) 「部局」とは、運営推進組織、各学部(医学部を除く。)、各研究科(医学研究科を除く。)、大学附属研究施設、学内共同教育研究施設をいう。
(学長の責務)
第3条 学長は、琉球大学(以下「本学」という。)における病原体等を取り扱う実験の計画及び適正な実施並びにその安全確保に関する業務を総括する。
(部局の長の責務)
第4条 部局の長は、法律等及びこの規則に定めるところに従い、当該部局における実験の適正な実施及び安全確保に関し必要な措置を講じなければならない。
(職員の遵守義務)
第5条 職員は、法律等及びこの規則の定めるところによらなければ、病原体等を取り扱うことができない。
2 千原地区においては、一種病原体等及び別表1に定めるレベル4の病原体等を取り扱うことができない。
(委員会)
第6条 本学に、病原体等の安全管理に関する事項を処理するため、国立大学法人琉球大学組織規則第26条第1項の規定に基づき、千原地区病原体等安全管理委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、学長の求めに応じ、次に掲げる事項について調査及び審議する。
(1) 病原体等を取り扱う実験に関する規則等の制定改廃に関すること。
(2) 病原体等の病原性のレベルの分類に関すること。
(3) 管理区域及び指定実験室の安全設備及び運営に関すること。
(4) 特定病原体及び別表1に定めるレベル3の病原体等の利用、保管及び供与の承認に関すること。
(5) 監視伝染病病原体の利用、保管及び供与の承認に関すること。
(6) 事故発生時及び災害発生時における措置に関すること。
(7) 前各号に掲げるもののほか、病原体等の安全管理に関し必要な事項
3 委員会は、次に掲げる委員をもって組織する。
(1) 琉球大学医学部病原体等安全委員会委員1人
(2) 琉球大学遺伝子組換え生物等使用安全管理規則第7条第1項第1号から第3号までに規定する琉球大学遺伝子組換え生物等使用実験安全委員会委員
(3) 知創推進部長
(4) その他学長が必要と認める者
4 前項に規定する委員は学長が任命する。
5 第3項に規定する委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。
6 第3項に規定する委員に欠員が生じた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
7 委員会に委員長を置き、委員の互選により選出する。
8 委員長は、委員会を招集し、その議長となる。
9 委員長に事故があるとき又は欠けたときは、あらかじめ委員長が指名する委員がその職務を代行する。
10 委員会は、委員の過半数の出席がなければ、会議を開くことができない。
(委員会の庶務)
第7条 委員会の庶務は、知創推進部研究推進課において処理する。
(病原体等のバイオセーフティレベルの分類)
第8条 病原体等のバイオセーフティレベルを分類する基準は、別表1に掲げるとおりとする。
(管理区域の安全設備及び運営)
第9条 管理区域は、取り扱う病原体等のレベルに応じ、感染症法、家伝法及び別表2に掲げる基準に従って必要な設備を備え、運営するものとする。
(指定実験室の安全管理)
第10条 実験責任者は、病原体等を取り扱う安全キャビネットについて、次の各号に掲げる指定実験室の区分に応じ、当該各号に定めるところにより点検を実施し、その記録を保存しなければならない。
(1) 二種病原体等及び三種病原体等を取り扱う指定実験室 毎年1回以上実施
(2) 四種病原体等を取り扱う指定実験室 5年に1回以上実施
(3) レベル3の病原体等(特定病原体を除く。)を取り扱う指定実験室 5年に1回以上実施
2 実験責任者は、病原体等の不活化に使用する滅菌設備について、毎年1回以上、点検を実施し、その記録を保存しなければならない。
3 実験責任者は、病原体等の保管庫を常時施錠するとともに、施錠器具の破損等の有無について毎年1回以上、点検を実施し、その記録を保存しなければならない。
4 実験責任者は、バイオセーフティレベル3実験施設の空調、風量、制御盤、エアフィルター等について、5年に1回以上、点検を実施し、その記録を保存しなければならない。
(病原体等の取扱手続)
第11条 実験責任者は、レベル2の病原体等で、特定病原体、監視伝染病病原体以外のものを新たに保管しようとするとき、又はこれらの病原体等を取り扱って新たに実験を開始しようとするときは、別紙様式1によりあらかじめ学長に届け出なければならない。
2 実験責任者は、特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等を新たに保管しようとするとき、又はこれらの病原体等を取り扱って新たに実験を開始しようとするときは、別紙様式2によりあらかじめ学長に申請し、その承認を受けなければならない。この場合において、承認の期間は最大5年とし、承認期間終了後も引き続き保管し、又は実験を実施する必要があるときは、改めて申請を行うものとする。
3 実験責任者は、レベル2の病原体等で、特定病原体及び監視伝染病病原体以外のものを受け入れるとき、又は千原地区以外の場所へ移動するときは、別紙様式3によりあらかじめ学長に届け出なければならない。
4 実験責任者は、特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等を受け入れるとき、又は千原地区以外の場所へ移動するときは、別紙様式4によりあらかじめ学長に申請し、その承認を受けなければならない。
5 実験責任者は、第2項又は前項の申請に関して承認を受けた後、申請内容の一部に変更の必要が生じたときは、改めて申請しなければならない。
6 実験責任者は、病原体等を取り扱う実験を終了した場合は、レベル2の病原体等で、特定病原体及び監視伝染病病原体以外のものについては別紙様式5により、特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等については別紙様式6により、学長に届け出なければならない。
7 学長は、病原体等の安全管理上必要がある場合は、第2項又は第4項の申請について、その内容の一部を変更して承認することができる。
(病原体等の保管)
第12条 病原体等取扱者は、病原体等の保管に当たっては、原則として保管庫を施錠し、法を遵守し責任をもって管理しなければならない。
2 学長は、前条の規定により届出を受け、又は承認した病原体等の保管状況を把握するものとする。
(病原体等の運搬)
第13条 病原体等取扱者は、特定病原体を運搬しようとする場合は、法律等並びに厚生労働省が定める運搬の基準、特定病原体等の運搬に係る容器等に関する基準及び特定病原体等の安全運搬マニュアルに基づき、必要な手続を経た上で行わなければならない。
2 病原体等取扱者は、二種病原体等及び三種病原体等並びにレベル3の病原体を千原地区外へ運搬しようとする場合は、別紙様式4によりあらかじめ学長に申請し、その承認を受けなければならない。
3 病原体等取扱者は、千原地区内で特定病原体を運搬する場合に、廊下等の共用部分を通過することが見込まれるときは、当該共用部分を時限的管理区域に設定し、適切な対応を取らなければならない。
4 第1項及び前項の規定による特定病原体の運搬に当たっては、密閉及び滅菌可能な二次容器を使用しなければならない。
5 監視伝染病病原体の運搬については、家伝法第46条の17及び家畜伝染病予防法施行規則(昭和26年農林省令第35号)第56条の25第1項から第3項までの規定に従うものとする。
(管理区域等の表示)
第14条 レベル2以上の病原体等を取り扱う実験室の出入口には、別紙様式7に必要な事項を記載し、これを表示しなければならない。
(特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等を用いる病原体等取扱者の資格)
第15条 指定実験室において特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等を取り扱う病原体等取扱者は、次に掲げる条件を満たす者でなければならない。
(1) 取り扱う病原体等の病原性、起こり得る汚染の範囲及び安全な取扱方法、指定実験室の機構及び使用方法並びに事故及び災害の発生時における措置等について、十分な知識を有し、かつ、技術的修練を経ていること。
(2) 第20条に規定する定期の健康診断を受け、健康に異常が認められないこと。
(病原体等の処理)
第16条 レベル2の病原体等で、特定病原体及び監視伝染病病原体以外のものについて所持を要しなくなった場合においては、別紙様式8により直ちに学長に届け出の上、速やかに不活化した後に廃棄しなければならない。
2 特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等について所持を要しなくなった場合においては、別紙様式9により直ちに学長に届け出の上、速やかに不活化した後に廃棄しなければならない。
(事故発生時の対応)
第17条 使用又は保管した病原体により、次に掲げる事態が生じた場合は、これを事故とみなすものとする。
(1) 外傷その他の理由により、特定病原体及び別表1に定めるレベル3病原体等が職員等の体内に入った可能性がある場合
(2) 管理区域内の安全設備の機能に重大な欠陥が発見された場合
(3) 病原体等により、管理区域内が広範に汚染された場合
(4) 次条及び第21条に規定する健康診断の結果、特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等による異常と診断された場合及びレベル2の病原体等による健康障害であることが事故直後の報告等により明確に特定できる場合
(5) 第23条第3項に規定する報告があった場合
(6) 病原体等の盗取(盗取予告及び盗取未遂を含む。)又は所在不明が判明した場合
2 前項第1号から第3号まで及び第6号に規定する事故を発見した者は、直ちに実験責任者、部局の長又は学長に通報しなければならない。
3 前項の通報を受けた実験責任者は、直ちに部局の長及び学長に報告するとともに、所要の応急措置を講じなければならない。
4 第2項の通報又は前項の報告を受けた学長は、所要の措置を講じることを命じるとともに、必要があると認めるときは、危険区域を指定し、当該区域の使用を一定期間禁止することができる。
5 学長は、前項の危険区域の指定を行ったときは、事故及び当該指定の内容を病原体等取扱者に通知するとともに、委員会その他適当と認める者に対し事後調査を行わせるものとする。
6 前項の事後調査を行う者は、危険区域の安全性の回復を確認したときは、速やかに学長に報告しなければならない。
7 学長は、前項の報告を受けたときは、危険区域の指定を解除し、病原体等取扱者にその旨を通知しなければならない。
8 第1項第6号に規定する事故が生じた場合には、実験責任者は、特定病原体にかかわる場合は厚生労働省が定める特定病原体に係る事故・災害時対応マニュアルに従って、浦添警察署及び厚生労働省結核感染症課に報告するとともに、適切な対応を取った後に学長に報告しなければならない。ただし、次条第5項に規定する場合を除く。
(緊急事態発生時の対応)
第18条 学長は、地震又は火災等の災害による重大な被害が発生し、病原体等の安全管理に関しこの規程に定める措置のみでは十分ではないと判断した場合は、直ちに緊急対策本部を設置しなければならない。
2 委員会は、前項の緊急対策本部が設置されるまでの間、緊急事態に即応した所要の措置を講ずるとともに、緊急事態及び講じた措置の内容等を速やかに学長に報告しなければならない。
3 指定実験室において病原体等を取り扱う病原体等取扱者は、地震又は火災等の災害による重大な被害が発生したとき、又は警戒宣言が発せられたときは、直ちに必要な措置を講じなければならない。
4 特定病原体を使用する実験責任者は、地震又は火災等の災害による重大な被害が発生したときは、厚生労働省が定める特定病原体に係る事故・災害時対応マニュアルに従って、浦添警察署、浦添消防署、最寄りの病院及び厚生労働省結核感染症課に報告した後に、学長に報告しなければならない。
5 監視伝染病病原体を使用する実験責任者は、その盗取、所在不明等、地震、火災その他の災害か゛起こったことにより当該監視伝染病病原体による家畜伝染病か゛発生し、若しくはまん延したとき、又は当該監視伝染病病原体による家畜伝染病か゛発生し、若しくはまん延するおそれか゛あるときは、遅滞なく農林水産省消費・安全局動物衛生課に報告した後に学長に報告しなければならない。
(緊急対策本部の構成等)
第19条 前条第1項に規定する緊急対策本部は、学長、委員会の委員その他学長が必要と認める者をもって組織する。
2 緊急対策本部に本部長を置き、学長をもって充てる。
3 緊急対策本部は、次に掲げる事項について指揮し、又はこれを処理する。
(1) 病原体等の逸出の防止対策に関すること。
(2) 汚染防止並びに汚染された場所及び物の処置に関すること。
(3) 被汚染者の処置に関すること。
(4) 危険区域の指定に関すること。
(5) 危険区域の安全性調査及び危険区域の解除に関すること。
(6) 広報活動に関すること。
(7) 前各号に掲げるもののほか、緊急事態における病原体等の安全管理に関し必要な事項
4 緊急対策本部は、本部長が病原体等に関する安全性が確認され緊急事態が解消したと判断したときに解散するものとする。
(定期の健康診断)
第20条 学長は、管理区域において業務に従事する病原体等取扱者に対して、取り扱う病原体等が人体に病原性があるとされている場合には、定期の健康診断として、当該病原体等により発症するおそれのある症候の臨床的診断を実施しなければならない。
2 定期の健康診断は、少なくとも年1回実施するものとする。
(臨時の健康診断)
第21条 学長は、安全の確保のために必要と認める場合には、病原体等取扱者に対して臨時の健康診断を受けさせることができる。
(健康診断後の措置)
第22条 学長は、健康診断の結果、病原体等取扱者について病原体等による感染等が疑われるときには、直ちに安全確保のために必要な措置を講ずるものとする。
(病気等の届出等)
第23条 特定病原体、監視伝染病病原体及びレベル3の病原体等を取り扱う病原体等取扱者は、当該病原体等による感染が疑われる場合は、直ちに実験責任者又は委員会にその旨を届け出なければならない。
2 前項の届出を受けた実験責任者は、直ちに当該病原体等による感染の有無について調査を行わなければならない。
3 実験責任者は、前項の調査の結果、当該病原体等に感染したと認められる場合又は医学的に不明瞭である場合は、直ちに学長に報告しなければならない。
(その他の関係法令の遵守義務)
第24条 感染症法及び家伝法のほか、植物防疫法(昭和25年法律第151号)で指定された有害動物及び有害植物(植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号)別表一に規定するものをいう。)を取り扱う実験について、実験責任者はあらかじめ別紙様式1により学長に報告し、実験を終了した場合は別紙様式5により学長に速やかに報告し、所持を要しなくなった場合等においては別紙様式8により直ちに学長に届け出の上、速やかに不活化した後に廃棄しなければならない。
(雑則)
第25条 この規程に定めるもののほか、病原体等の安全管理に関し必要な細目は、委員会の議を経て学長が別に定める。
附 則
この規則は、令和2年4月1日から施行する。
附 則(令和7年11月4日)
この規則は、令和7年11月4日から施行し、令和7年7月1日から適用する。
別表1(第8条関係)
病原体等のバイオセーフティレベルを分類する基準
  
  

別表2(第9条関係)
管理区域の安全設備及び運営に関する基準
  
  

別紙様式1
病原体等取扱届
別紙様式1(病原体等取扱届)

別紙様式2
特定病原体・監視伝染病病原体等取扱申請書
別紙様式2(特定病原体・監視伝染病原体等取扱申請書)

別紙様式3
病原体等移動(受入・譲渡)届
別紙様式3(病原体等移動(受入・譲渡)届

別紙様式4
特定病原体・監視伝染病病原体等移動(受入・譲渡)申請書
別紙様式4(特定病原体・監視伝染病原体等移動(受入・譲渡)申請書)

別紙様式5
病原体等使用実験終了届
別紙様式5(病原体等使用実験終了届)

別紙様式6
特定病原体・監視伝染病病原体等使用実験終了届
別紙様式6(特定病原体・伝染病原体等使用実験終了届)

別紙様式7
別紙様式7(BIOHAZARDマーク)

別紙様式8
病原体等不活化・廃棄届
別紙様式8(病原体等不活化・廃棄届)

別紙様式9
特定病原体・監視伝染病病原体等不活化・廃棄届
別紙様式9(特定病原体・監視伝染病病原体等不活化・廃棄届)